彰心の偈

僧籍を得た私の僧活(仏示板)

他力の中で

私は仏道に触れ、学びを深める日々。
その中でも“他力”の真理が難しい。
 
しかし意外なところでヒントはあるもので、
さとうみつろう氏の著書の中に、
「運を良くする」という話が書かれていた。
運を良くしたいという永遠のテーマに一石を投じている。
 
運を良くしたいと思う人は、
どうにか自身の言動を変える事により
その効果を得ようと飽くなき努力をする。
しかし運が良いと感じられるとき、
それは自身の認識・自覚する言動の結果ではなく、
自身の認識・自覚の外で
自身に現実的に益となる
現象が起きた時であろう。
 
結局、運が良くなった状態は、
自分の努力の外の効果といえる。
言い換えれば運の働く領域は自力の外の話し。
ということは、運は“他力”の領域の話し。
 
そうか、他力って自力以外のはなしなのかぁ。
私自身、自力にこだわっていた部分があって、
そのこだわりが気持ちよく抜けた感じがしました。
もともと人は一人で生きていけないことは
理解していたので、
自力が気持ちよく抜けると視野が広がります。
 
自分が自力だと思っていたことも、
自力で頑張ろうと思ったことも、
全ては自分以外の存在がきっかけで起こった因果の道理。
こうなってくると、この世は他力ばかりであると視えてくる。
これまで他力の反対は自力だと思っていたけど、
自力は他力の中にあって、
他力に対となるものではないな。
 
他力の中の自力とは。
他力を感じきることなのかもしれない。